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Seraphic Blue-ジュヴナイルさんを探して- 40

スカイスクレイパーの屋上に似た場所まで行くと、キャサリンが待っていました。
中心部はもう少し先だけれど、その前にこの星の真実…キャサリンやベネディクタの辿った足跡を話す必要がある、と言います。それらを把握しなければベネディクタの悲しみの核を滅する事は出来ないから、と。
キャサリンとベネディクタの正体…二大女性科学者としてグラウンドで有名な、あの二人。
全ての始まりはフェジテ家
フェジテは代々学問の名士を輩出し続ける、世界的に有名な名門の血統でした。
時は2687年…今から135年前、その家系にベネディクタ・フェジテが誕生
彼女の家には、両親と一人の姉…しかし両親は有能な学者として多忙、姉も英才教育で彼女の相手をしている時間は無く。
そこで両親の代わりに彼女の世話をしたのが、ハウゼンでした。
ハウゼンはベネディクタの生まれる3年前にフェジテ家の守衛用マジックドールとして、彼女の両親が作ったもの…ベネディクタにとっては、不在がちな本当の両親よりも近しい存在でした。
彼女は順調に育っていきましたが、名門フェジテ家の人間にも関わらず"凡才"でした。両親の教育でも芽が出る事は無く、やがて見切りを付けられました。
そして、愛情は注がれず…"一家の面汚し""恥曝し""出来損ない"などと、非情な謗りの言葉ばかりが与えられました。
家の中にさえ居場所を失って、それでも唯一味方で在ったハウゼンだけを支えに、彼女は生きて行きました
それでも何とか両親に褒められ、愛を受けたいと願った彼女は、自ら進んで猛勉強に励みましたが…結局凡才の域を抜け出せないまま、彼女が19歳の時に母親が、26歳の時に父親が、それぞれ病死してしまったのです。
葬儀に出たベネディクタを待っていたのは、親戚一同から出来損ないの親不孝者に向けられる、冷たい蔑みの眼差しでした。ベネディクタは葬儀の場で、こう話しました。
私が生まれて来た事で、家族は様々なものを失いました。母が無駄に御腹を痛めました。多額の養育費が無駄に使われました。フェジテの名声に泥が塗られました。この私の罪…謹んで御詫び申し上げます。生まれて来て、御免なさい
…しかしこの少し後、皮肉な結果が待ち受けていました。
彼女は典型的な大器晩成型。ガイア理論の整理等数々の功績を残し、気が付けばフェジテ家屈指の天才科学者と成っていたのです。
しかし彼女の心が満たされる事は在りませんでした。彼女が求め続けて来た"もの"は、名声や勲章ではなく、両親からの愛と賞賛それらは最早、永遠に失われた後だったのです。
そして2732年、彼女は45歳の若さで生涯に幕を閉じます…自殺でした。病に依る急死とされているのは、世間体を気にした親族が捏造したものだそうです。
夜中の内に自宅の庭園の大木で首を吊って自殺…翌朝、ハウゼンが遺体を見付けました涙を流せぬ自分の身体を呪ったと、彼はその時の事を哀しげに振り返っていました。
天才科学者として数々の誉れを与えられるも、真に求め続けたものだけは決して与えられぬ。その空虚な日々の中で、彼女はシャボンの様に漂い続け…あの日、ふっと消えてしまったのです。
…こうして閉じられたベネディクタの生涯。しかしそれこそが最初にして最大の布石
死したベネディクタの魂は、ソウルホームに還る事無く再び新たな生命と成ったのです。
ベネディクタの魂はセカンドカーネルと成り、セラパーソンの原初が誕生したのです。それこそが、キャサリン・リオ
しかしキャサリンはその事を知る由も無く、普通の女の子として日々を過ごしていました…15歳の時までは
両親が死に、キャサリンは右足切断の重症…でも本当なら、キャサリンも死んでいたはずでした。それをハウゼンが救ってくれたのです。
ハウゼンは、ベネディクタの魂が未だ地上に留まっていることを感じ取ったのです…マスターの居なくなった家を後にし、彼女の魂を捜し求め、キャサリンに辿り着きました
しかし、キャサリンは家族と片足を失い、絶望しながら抜け殻の様にベッドで眠るだけの日々を過ごしていました…ハウゼンの励ましも何処吹く風。
そんな或る日、キャサリンは自分の中の"もう一人の存在"を感じる様になりました…それこそが、キャサリンとベネディクタとの出会い
片足損失というハンデを受けて、キャサリンの生命がその分の"能力補填"を行うという超自然的な働きを為し…それまで奥底に眠っていたベネディクタのソウルインフォを呼び起こしたのです。
これに依って、キャサリンはベネディクタの持っていた天才的知能と、"彼女自身"を得る事と成りました。
キャサリンの中のベネディクタは、まるで無心に愛を求める子供の様でした…彼女は死して魂と成った事で、経験や記憶の薄い部分が削ぎ落とされて象徴化されていたのです。残ったのは、何処までも鮮烈な、愛を渇望する意志。愛を得る為の、何処か強迫的とも言える、優秀で在る事への意志
天才的知能と愛を求める心とを併せ持つ幼子。それがベネディクタでした。
彼女の存在は、キャサリンの支えに成りました。己の内という、何よりも近しい場所に在る存在。それ故に自分は独りではないのだと。そしてまた、彼女を満たしてあげたいとも思いました。
両親を亡くし、自分さえ逝った身で在りながら、それでも尚愛を求め、優秀で在る事に執着し続ける、この悲哀の幼子を。
キャサリンは彼女と同じ、学問の高みを目指しました…元々勉強は得意な方だったため、これで少しでも彼女の渇きが潤されるならと。
そして18歳の時、キャサリンは魂に関する新説を発表し、一躍世間から注目を浴びる事に成ります。
その後、キャサリンの力は高く評価され、研究活動のスポンサーまでも得る事が出来…2752年、20歳の時に、魂に関する研究チーム『リオ・エクスプローラ』を結成したのです。
メンバーは主に新進気鋭の若手研究者が150名余り…その中にドナルド・ヒューストンマルゴ・モンテリマールが居て、とても親しい友人でもあったそうです。この二人はセラパーソンではなく、パーソンなのだそうです
チーム結成からの数年間、キャサリン達は"最終目標"へ向けて地道な下積み作業に徹しました…セラパーソンの恒常的繁殖システムの確立、天使国家フェジテの建国のために
キャサリンは、優秀な人間としての答えを自分自身に見ました。セラパーソン…セカンドカーネルを持ち、前世のソウルインフォをベースとしてパーソンより高いポテンシャルを保持する"優良種族"
ベネディクタの"優秀で在る事"への意志は、そこでセラパーソンという明確な目標を持ちました。
最初の数年は世間体の事も在って研究結果を一応は公表していたものの…研究が本格化し核心に迫ると、その公表を取り止め…人目を避けて辺境の大陸ユヴェスへと移り住み、そこで更なる研究を進めたのです。
そして今から60年前の2762年、研究は一先ず完成。キャサリン達は天使国家フェジテの建国に踏み切りました。
先ずユヴェス大陸の陸地を拝借し骨格として天空大陸フェジテを形成したのです…これが"ユヴェスの神隠し"の真実です。
ベネディクタは原初のセカンドカーネルとしてガイアプロビデンスと深い関係を持っており、摂理へ干渉する手段を得ていました。キャサリン達はそれを基礎に摂理の一部を書き換える術を編み出したのです。
即ち「ユヴェスの陸地は天空に位置する物で在る」という風に摂理を書き換え…その結果、その摂理に従い、ユヴェスの陸地は"正しく"空に舞い上がったのです。
そしてこれを骨格とし、分子操作による地質増殖に依って肉付けを行う事で、今日の天空大陸フェジテが完成したのです。

まだ話は続きますが結構長いので、今回はここまで。
次回は天使国家フェジテの成り立ちと『星の代弁者』としての二人について明らかになる、かも…?

テーマ : フリーゲーム
ジャンル : ゲーム

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